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グルメトロッコ列車 奥出雲おろち号 [旅]

鳥取に泊まった翌日は特急スーパーまつかぜ号で木次線というローカル線に乗るため、まずは宍道
湖に近い宍道という駅へ。今回乗る数少ない特急ですがさすがにスケジュールの都合と、特急料金
が特例で安くなる区間ということで特急に魂を売ってしまいます。その代わり貧弱な線路の上を容赦
なく走ってくれるので時間短縮効果は絶大。(普通列車に乗ることが多いのでそう感じるはずという声
もありますが・・・)

3日目 鳥取→(特急スーパーまつかぜ号)→宍道→(木次線)→木次→(木次線トロッコ列車奥出
雲おろち号)→備後落合→(芸備線)→三次→(芸備線)→甲立→毛利元就史跡→吉田口→(芸備
線)→広島→(バス)→広島空港→羽田空港

鳥取駅では有名駅弁の「元祖かに寿司」を買い込みます。

鳥取かに寿司

宍道駅で木次線の普通列車に乗り換え奥出雲おろち号に乗るため木次駅に向かいます。今回寄っ
た場所も初めてのところはほとんど無く、数回目が多いですがこの列車に乗るのもたぶん3回目。
でも奥出雲の沿線風景がのどかで気に入っているのと、オープンエアのトロッコ列車は気持ちが良い
ので気に入っています。

ちなみに木次線はかなり昔は広島方面を結ぶ陰陽連絡線の一部として直通の急行が走っていた時
代もありましたが、今は区間によっては1日3往復しかなくかなりのローカル線になっています。実際
に人家が少なく利用者も少ない山間部を走り、広島県の山奥にある備後落合という駅を結びます。

奥出雲おろち号1

奥出雲おろち号2

奥出雲おろち号3

でこの奥出雲おろち号、何がすごいって実は隠れたグルメ列車なのです。
というのも途中で地元の弁当、デザート・・・名産品を次々と車内に売りに来たり、駅のホームで販売
したりしています。駅の停車時間は短いので中には予約をしておくと持ってきてくれるものもありま
す。たぶん全部の食べ物に付き合うのは・・・無理でしょう。

車内で販売していたカスタードプリンと牛乳。地元木次乳業の製品でカスタードプリンは意外とメジャ
ーな品で実際に美味しいです。他にもアイスクリームやヨーグルトなど乳製品を売っていました。
奥出雲おろち号4

こちらは出雲八代駅の「クリーム大福」。電話で予約したら「チョコレートとのミックスも出来ます」との
ことでそれにしてもらいました。冷やして届けてくれたのでアイスクリームではありませんが”雪見だ
いふく”のような感じでモチモチして美味しいです。
奥出雲おろち号5

奥出雲おろち号6

八川という駅では駅前にある八川そばというお店からの出張販売です。こちらも予約しておきました。
沿線の亀嵩という駅は駅舎自体がそば屋になっていて以前に途中下車して出雲の割子そばを食べ
たことがあります。ちなみに亀嵩は松本清張”砂の器”の舞台になった駅です。(数年前のドラマでは
別の駅で撮影をしましたが)
奥出雲おろち号7

この他にも日によって違いますが、地元のもちそばピザ、笹ずし、仁多牛弁当や笹ずし・・・次から次
へと販売しているので食べ物には困りません。

食べ物に夢中になってしまいましたが沿線の風景へ話を戻します。

出雲坂根駅は勾配が急なので三段式スイッチバックになっていて列車が行きつ戻りつ走ります。
駅には延命水という湧き水があって名物になっています。でも車で来る人が多いので最近は駅の外
に水汲み場が。
奥出雲おろち号8

ちょっと見にくいですがスイッチバックの途中で木々の間から下に駅が見えます。
奥出雲おろち号9

途中で”奥出雲おろちループ橋”が見えてきます。木次線沿線の代表的風景ではありますが、皮肉
なことにこの橋の完成で道路がますます便利になってしまいました。
奥出雲おろち号12

奥出雲おろち号10

終点の備後落合駅で芸備線に乗り換えです。備後落合駅は乗換駅ではあるものの山間の寂しい
駅で周囲に人家もほとんどありません。現在は無人駅になってしまい数少ない列車が行ってしまう
と静寂が訪れます。
備後落合駅

実はこの駅には個人的な思い出があります。

大学生のころ学割で買った”出雲・大社ミニ周遊券”というきっぷを持って広島方面から夜この駅に
到着しました。当時インターネットなど無いのと学生で”何とかなるさ”の気軽さで「駅の近くに旅館
があるらしい」の程度の情報で着いたものの、既に旅館は廃業。山奥で途方に暮れたのでした。

駅員さんに相談したところ「泊まるところは無いからタクシーで近くの町まで行った方がいいよ」との
ことでタクシーを呼び運転士さんに泊まれる場所に連れていって欲しいと伝えたところ「う~ん、今日
は消防団の集まりがあるから泊めてくれないかもね・・・。そうだウチに来なさい!ウチはカラオケ道
場というのをやっていてステージもあって広いからそこに泊まるといいさ」ということでタクシーの運転
士さんの家(店?)に泊めてもらったのでした。「カラオケも適当にやっていいから!」ということで友
人と二人カラオケをやり、運転士さんの奥さんがラーメンを作ってくれたりと親切にしてもらったのです。

今思うと田舎に泊まろうを地で行くような話ですが、自分から頼んだわけでもなく田舎の方の親切
に救われた思い出です。
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