デンパサールの悲劇 [旅]
デンパサールの空港に到着したのは夜の10時過ぎ。
デンパサールはリゾートで知られるバリ島にある空港で、当然のことながらバリ島でバカンスを・・・
といった人が多いのだが我々は違う。これからオーストラリアのシドニーへ飛行機を乗り継ごうとい
うのである。でもこれが悲劇の幕開けだった。
デンパサールの空港は小さく乗り継ぎのカウンターとセキュリティチェックはすぐに見つかった。
が、誰もいない・・・無人君である。どう見ても少し待てば係員が来て手続きをしてくれるという雰囲
気ではない。近くにいたスタッフに聞いてみると「一旦入国して」と入国審査場の方へ連れて行って
くれる。
さすがインドネシア抜け目無い。というのもインドネシアは日本人でもVISA(査証)が必要でこれは
到着時に簡単に取得できるのだが米ドルで25ドルもするのである。しかも最近まで7日間有効の
VISAが10ドルだったのにこれが廃止されて30日間有効で25ドルに一本化!我々といえば乗り
継ぎで1時間30分ちょっと空港に滞在するだけである。はっきり言ってばかばかしい・・・。
とはいっても相手は国家機関である。ここで入国しなければ飛行機に乗れない。仕方なく日本円
を出してVISAの印紙を買う。本当なら米ドルを持ってきた方がレートも良いのだが仕方ない。時間
も無いのでそのまま入国審査に並んで「乗り継ぎなんだけど」と言うと困ってしまったらしく、いろい
ろ聞きにいったあげく手続きをしてくれることになったのだが、一言「出入国カードは?」
そんなもの書いて無いよ。一応念のため持ってはいたのだが書いてはいない。入国審査官が耳打
ちする。「じゃあチップ頂戴・・・」ああインドネシアだ。ええい大盤振る舞いで1000円払ってやるか
らいいだろう?(→インドネシアではそれなりのお金。米ドル持っていれば・・・はあ~)
そうしたら審査官のおじさん入国カードを書き出した。自分も一生懸命書く。
やっとスタンプが押されて先を急ぐ。「ガルーダのオフィスへ行け!」と言われたがそんなものは無く
その辺の係員に聞いても要領を得ない。時間のロスだと思いチェックインカウンターへ行くことにす
る。税関で「申告書は?」と言われるもなんとなく通れてしまう。さすがインドネシア。
到着ロビーの外に出て暗闇の中をチェックインカウンターを目指す。暇そうにたむろしているオジサン
達に聞くと「あっち」と指差す。インドネシアはチェックインカウンターに行くのにセキュリティチェックを
受けなければならない。面倒だが仕方ない。やっとのことでチェックインの列に並び、その間に空港
使用料用にインドネシアルピアの両替をする。足りないと困るので両替所のおばちゃんに3000円
を差し出し二人分30万ルピア頂戴!と懇願する。空港使用料も最近値上げして15万ルピア(約
1500円)。インドネシアにしては高い買い物だ。VISA代と合わせると約4000円の出費・・・。
でも何とか間に合いそうだ、良かったと思いチェックインカウンターでパスポートとeチケットの控えを
差し出す。悲劇はまだ続いた。どうも乗り継ぎが普通じゃ無いので怪しいと思ったのか、入国審査官
の上役と思われる女史が現れた。この女史がインドネシアらしからぬ厳しさでパスポートをひっくり返
し縫い目まで調べている。他にIDを持っていないかとかクレジットカードをみせろとかどうやら完全に
疑っている様子。海外でパスポートを信用してもらえないと自分を証明する術が無いという当たり前の
ことに改めて気付く。失くしてはいけないので会社のIDも運転免許書も置いてきたので困ってしまっ
たのだが、結果としてはとあるモノを思い出して見せると効果覿面。自分が自分であることが証明さ
れてやっとチェックインをすることが出来て搭乗券が渡された。もうシドニー行の出発まで30分も無い!
カウンターの人も申し訳ないと思ったのか「ついて来い!」とばかりに先導する。エレベーターに乗り
入国審査も別室に入り「ちょっと待って」とスタンプが押され、出国審査をスルーしてやっと搭乗口に。
ああ間に合った!無事にシドニー行のガルーダに間に合ったのである。
インドネシア到着後2時間もたたないうちに我々は濃密な時間を過ごしたデンパサールを飛び立っ
た。VISA代25ドル。空港使用料15万ルピア。自分の信用プライスレス。
デンパサールはリゾートで知られるバリ島にある空港で、当然のことながらバリ島でバカンスを・・・
といった人が多いのだが我々は違う。これからオーストラリアのシドニーへ飛行機を乗り継ごうとい
うのである。でもこれが悲劇の幕開けだった。
デンパサールの空港は小さく乗り継ぎのカウンターとセキュリティチェックはすぐに見つかった。
が、誰もいない・・・無人君である。どう見ても少し待てば係員が来て手続きをしてくれるという雰囲
気ではない。近くにいたスタッフに聞いてみると「一旦入国して」と入国審査場の方へ連れて行って
くれる。
さすがインドネシア抜け目無い。というのもインドネシアは日本人でもVISA(査証)が必要でこれは
到着時に簡単に取得できるのだが米ドルで25ドルもするのである。しかも最近まで7日間有効の
VISAが10ドルだったのにこれが廃止されて30日間有効で25ドルに一本化!我々といえば乗り
継ぎで1時間30分ちょっと空港に滞在するだけである。はっきり言ってばかばかしい・・・。
とはいっても相手は国家機関である。ここで入国しなければ飛行機に乗れない。仕方なく日本円
を出してVISAの印紙を買う。本当なら米ドルを持ってきた方がレートも良いのだが仕方ない。時間
も無いのでそのまま入国審査に並んで「乗り継ぎなんだけど」と言うと困ってしまったらしく、いろい
ろ聞きにいったあげく手続きをしてくれることになったのだが、一言「出入国カードは?」
そんなもの書いて無いよ。一応念のため持ってはいたのだが書いてはいない。入国審査官が耳打
ちする。「じゃあチップ頂戴・・・」ああインドネシアだ。ええい大盤振る舞いで1000円払ってやるか
らいいだろう?(→インドネシアではそれなりのお金。米ドル持っていれば・・・はあ~)
そうしたら審査官のおじさん入国カードを書き出した。自分も一生懸命書く。
やっとスタンプが押されて先を急ぐ。「ガルーダのオフィスへ行け!」と言われたがそんなものは無く
その辺の係員に聞いても要領を得ない。時間のロスだと思いチェックインカウンターへ行くことにす
る。税関で「申告書は?」と言われるもなんとなく通れてしまう。さすがインドネシア。
到着ロビーの外に出て暗闇の中をチェックインカウンターを目指す。暇そうにたむろしているオジサン
達に聞くと「あっち」と指差す。インドネシアはチェックインカウンターに行くのにセキュリティチェックを
受けなければならない。面倒だが仕方ない。やっとのことでチェックインの列に並び、その間に空港
使用料用にインドネシアルピアの両替をする。足りないと困るので両替所のおばちゃんに3000円
を差し出し二人分30万ルピア頂戴!と懇願する。空港使用料も最近値上げして15万ルピア(約
1500円)。インドネシアにしては高い買い物だ。VISA代と合わせると約4000円の出費・・・。
でも何とか間に合いそうだ、良かったと思いチェックインカウンターでパスポートとeチケットの控えを
差し出す。悲劇はまだ続いた。どうも乗り継ぎが普通じゃ無いので怪しいと思ったのか、入国審査官
の上役と思われる女史が現れた。この女史がインドネシアらしからぬ厳しさでパスポートをひっくり返
し縫い目まで調べている。他にIDを持っていないかとかクレジットカードをみせろとかどうやら完全に
疑っている様子。海外でパスポートを信用してもらえないと自分を証明する術が無いという当たり前の
ことに改めて気付く。失くしてはいけないので会社のIDも運転免許書も置いてきたので困ってしまっ
たのだが、結果としてはとあるモノを思い出して見せると効果覿面。自分が自分であることが証明さ
れてやっとチェックインをすることが出来て搭乗券が渡された。もうシドニー行の出発まで30分も無い!
カウンターの人も申し訳ないと思ったのか「ついて来い!」とばかりに先導する。エレベーターに乗り
入国審査も別室に入り「ちょっと待って」とスタンプが押され、出国審査をスルーしてやっと搭乗口に。
ああ間に合った!無事にシドニー行のガルーダに間に合ったのである。
インドネシア到着後2時間もたたないうちに我々は濃密な時間を過ごしたデンパサールを飛び立っ
た。VISA代25ドル。空港使用料15万ルピア。自分の信用プライスレス。